<金口木舌>隕石から地球を守る


社会
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 国頭村の辺戸岬の近くにかつて隕石(いんせき)が落下し、くぼ地に水がたまって水田になったという「星窪(ふしくぶ)」伝説がある。同じような言い伝えは県内各地にあるようだが真偽は不明だ

▼海外には隕石(小惑星)の衝突でできた巨大な穴も多い。米国アリゾナ州のバリンジャー隕石孔は直径1・2キロもあり、約5万年前に30~50メートルの隕石が落ちたとされる。恐竜を絶滅に追いやったのも巨大隕石の衝突だという
▼米航空宇宙局(NASA)などが探査機を小惑星に突入させる世界初の実験に成功した。地球に衝突しそうな小惑星が見つかった際に軌道をずらし、地球を守る技術の確立を目指す
▼こぶし大の小さな隕石は年間1万個以上が地球に落ちるそうだ。2013年にロシア・チェリャビンスク州上空で隕石が爆発して落下し、1500人以上がけがをした
▼ウクライナ情勢は長期化し「台湾有事」も取り沙汰される。国家が戦争に向ける熱量を別の方向に転換すれば人類の未来はより明るいはずだ。地球を守るため国境を超えて手を取り合う方向へ。