<金口木舌>逆走するレンタカーを見掛けて「危ない」と叫んだ。那覇バスター・・・


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 逆走するレンタカーを見掛けて「危ない」と叫んだ。那覇バスターミナル近くの一方通行から国道330号に抜けようとしていた。幸い事故は起きなかったが、目撃した側も寿命が縮んだ気がする

▼右側通行の米国で運転中、逆走した自らの経験を思い出した。確かめられなかったが、今回逆走した運転手も道路事情に不慣れな外国人だろうか。「外国の方が運転しています」のマークを目にする機会も増えた
▼戦後30年余、米軍統治下の影響で沖縄の交通ルールは「人は左、車は右」だった。1978年7月30日、日本のルール「人は右、車は左」に変わった。交通世替わりの直後、懸念された事故と渋滞が続発した
▼730(ナナサンマル)から40年。道路網は改善したとはいえ変化の速度が上回る。入域観光客数に比例するように外国人のレンタカー事故は急増。大半は物損だが、人身事故は2016年が57件、前年より10件増えた
▼県内145カ所の交差点で昨年、一時停止標識にSTOP、徐行標識にSLOWの英語が併記された。自動料金収受システム(ETC)を活用し、外国人が急ブレーキを踏む地点のデータを集め事故対策に生かす取り組みもある
▼事故を望む者はいない。沖縄への訪問客には素晴らしい思い出を届けたい。自動運転技術の導入も検討されている。知恵の出しどころだ。事故ゼロの未来図を実現しよう。