金口木舌(2011年5月14日)

 ある島に重い荷物を背負わされたFさんとKさんがいた。Fさんは「もう抱えきれない。いまに人身に被害が出ます」

▼訴えを聞いた偉い人は「今から新たに担ぐ人を探すのは“非現実的”だな。Kに荷物の入った袋を2個持ってもらうとするか。あっ、でも荷物は袋1個に押し込めるか。1個に減るから喜ぶだろうな」
▼米上院軍事委員会のカール・レビン委員長らが米軍普天間飛行場の嘉手納統合を提案した。普天間、嘉手納基地の一部機能をグアムに移した上で統合するという。さらに嘉手納の弾薬庫の縮小も可能で、沖縄の負担軽減につながる目算だ
▼机上の計算で「1+1=1・5」のつもりか。しかし思惑通りにいくまい。嘉手納については過去にも航空機騒音規制やF15戦闘機の一部訓練移転などの策を講じたことになっている。しかし騒音は逆に増えた。住民は日米の言う「負担軽減」にずっと裏切られてきた。嘉手納統合は感覚的にいうと外来機の負担も合わせ「1+0・5+1=2・5」か
▼ただし、レビン氏らは重要なことも示唆した。名護市辺野古への移設を実行不可能と断言し、在沖米軍の「抑止力」の象徴である嘉手納の一部機能の移転も可能としたことだ。弾薬庫に手を付ければ、嘉手納基地の縮小・返還論議も呼ぶだろう
▼普天間問題はレビン氏の意図とは違う方向に進むかもしれない。