金口木舌(2011年12月24日)

 宝くじを買う習慣はないが、世相を取り込み消費者の購買欲をあおる宝くじのCMにはいつもニヤリとさせられる。西田敏行さんが戦国時代の武将に扮(ふん)した今年の年末ジャンボ宝くじもそう

▼「守りに入るのもいいですが、年末くらいは攻めましょう」とたけだけしく歌いだす西田さんだが、終盤になって「できる範囲で、身の丈で」とトーンダウン。このユニークさが宝くじファンの心をくすぐる
▼年末ジャンボ宝くじの販売も22日で終わり、いよいよ年の瀬。「今年の汚れ、今年のうちに」という洗剤のCMソングが頭に浮かび、そろそろ大掃除に手を付けなきゃと気は急(せ)くばかり
▼野田佳彦首相や一川保夫防衛相がCMに感化されたわけではないだろうが、何が何でも環境アセス評価書を今年のうちに出したいらしい。こちらは米国にも急かされているというわけ
▼ここに来て、仲井真弘多知事と閣僚や政府高官との非公式会談が続いている。「金と基地の取引か」との疑念には「下司(げす)の勘繰りだ」と反論もあろう。それでも何やらきな臭さを感じてしまう。県民は知事の動静を見詰めている
▼今後の沖縄づくりをにらんだ攻めの姿勢はよし。しかし、普天間問題では「できる範囲」などという妥協の余地はないはず。そこはきちんと峻別(しゅんべつ)してほしい。はるか昔のCMにこんなものがある。「臭いにおいは本から絶たなきゃ駄目」。