市町村民所得 県内格差の縮小も課題だ

 県内格差が広がっている。県統計課が19日発表した2005年度の市町村民所得によると、県平均を100%とした地域別の所得水準は最も高い那覇が112・6%、最も低い北部は93・0%。その差は19・6ポイントで、最高と最低の格差は前年度に比べ0・4ポイント拡大している。
 復帰後、県内では政府による沖縄振興開発計画が策定され、現在も第4次にあたる「沖縄振興計画」が推進中である。
 その振計の目標となってきたのが「本土との格差是正」。中でも「所得格差」の是正は沖縄の自立経済の重要な指標となってきた。
 所得格差は、復帰時の60・8%からピーク時(1986年)には全国平均の76%まで縮まったが、その後は伸び悩み、70%前後で推移している。
 本土並みに追いつき、追い越せと頑張ってきた県民だが、市町村民所得の結果をみると、本土との所得格差並みに県内での「格差」が広がっている。
 05年度の1人当たりの市町村民所得では、1位の北大東村は286万1000円、最下位の今帰仁村は142万4000円。北大東村の半分の所得である。県平均(202万1000円)を100%とすると、北大東村は141・5%、今帰仁村は70・5%である。
 市町村民所得は、地域の産業構造に大きく左右される。大規模な農家経営で収益を上げる北大東村に比べ、小規模農業の今帰仁村は苦戦している。第3次産業に特化した那覇市の所得も高い。
 名護市など基地所在市町村で米軍基地受け入れと引き換えに政府の手厚い振興策も展開されている。だが、名護市は41市町村中29位と伸び悩んでいる。
 振興策の実効性は、企業の立地や誘致、雇用拡大、地場産業の発展、そしてその先の所得増大を生んでこそである。
 その意味では、格差是正には行政の手腕、力量も問われている。
 本土のみならず県内での「格差是正」も県行政の重要な課題となっている。地域の特性や優位性を生かし、地域格差是正のための効果的な地域振興策を期待したい。