宜野湾市長選 市民の意思は「普天間ノー」

 米軍普天間飛行場の返還・移設問題への解決手法が最大の争点だった宜野湾市長選挙で、新人で前県議の佐喜真淳氏(47)が元市長の伊波洋一氏(60)との接戦を制し、当選を果たした。

 佐喜真氏はかつて名護市辺野古への県内移設を容認していたが、県外移設を求める仲井真弘多知事と協調姿勢を強め「県内移設は現実的に困難」と主張してきた。選挙戦では佐喜真氏、伊波氏ともに県外移設を求めるというスタンスになった。
 選挙結果は、「普天間固定化阻止」を含む政策全般で佐喜真氏が支持を得たと見た方がいい。
 佐喜真氏は公約で掲げた暮らしや子育て・教育、産業支援に関する施策の着実な実施でリーダーシップを発揮してほしい。
 日米両政府は、市長選で解決手法こそ違っても、両氏が普天間飛行場の県外移設を掲げたことを重く受け止めなければならない。市民の意思は「普天間ノー」だ。実現不可能な辺野古移設を追い求める時間の浪費をやめ、普天間飛行場の県外・国外移設、もしくは無条件返還に取り組むべきだ。
 普天間をめぐっては告示後、大きな動きがあった。日米両政府は、それまでパッケージとされてきた普天間飛行場の辺野古移設と、在沖米海兵隊のグアム移転、嘉手納より南の基地返還を切り離した。
 この見直しで普天間飛行場の返還が置き去りにされてはならない。
 警戒すべきは欠陥が指摘されている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備だ。オスプレイは緊急着陸時には、回転翼が機体から外れて周囲に飛散するという新たな危険性も分かっている。
 佐喜真氏は、県外移設を求めている仲井真知事とも連携して普天間飛行場の現状固定化阻止に全力を傾注してほしい。国との交渉力で政治手腕も問われてくる。
 新年度から交付される一括交付金の有効活用を含め、行財政改革にもしっかり取り組んでもらいたい。公約した待機児童解消プロジェクトチーム、給食費と小学生までの医療費無料化などをいかに実現するか、道筋を示すことも必要だ。
 普天間飛行場の跡利用も課題だ。実現可能で夢のある構想を描くことが不可欠だ。那覇新都心地区、北谷町美浜・ハンビー地区と同じではパイの奪い合いになりかねない。宜野湾ならではの魅力を具体化する構想力が求められる。