オスプレイ墜落/県内配備 断固阻止を/県民全ての命の問題だ

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが11日、モロッコ軍との合同演習中に墜落し、海兵隊員2人が死亡、2人が負傷した。またしても恐れていたことが起こった。と言うよりも、同機の危険性からは想定されていたことと言うべきかもしれない。
 米軍は今秋にも普天間飛行場への配備を計画しているが、今回の事故で県民の不安は一層高まった。県民の安全な生活を守るため、オスプレイを配備させてはいけない。
 オスプレイの死亡事故は、2010年4月に空軍のCV22オスプレイがアフガニスタンで墜落して以来のことだ。

荒唐無稽な説明
 防衛省は昨年9月、県の質問を受け過去の主な事故6件(10年を含む)について公表した。1991年、92年、00年4月、同12月、07年、10年と起こっており、最初の4件は試作段階で発生。92年、00年4月、同12月、10年の4件までが死亡事故。試作段階でこれだけの重大な事故を繰り返しながら、米軍はオスプレイの導入を中止することなく基地に配備した。
 墜落の恐怖は増す一方だ。1月に米カリフォルニア州のミラマー基地でオスプレイが公開された際、飛行中にエンジンが停止した場合には固定翼のみで緊急着陸を図ることが分かった。操縦士は「グライダーのように降下して安全な場所を探して着地する」と説明した。鳥のように滑空するとでもいうのだろうか、荒唐無稽な説明に聞こえる。エンジン停止が住宅密集地域の上空ならどうなるのか、背筋が寒くなる。
 また、回転翼が前向きのまま緊急着陸した場合は、機体にぶつからないよう回転翼が外れるようになっているという。その際、回転翼の破片が周囲に飛散するだろう。そこに人が居ようが居まいがお構いなしだ。機体を第一に考え、住民の安全は一切考えない米軍の姿勢があらわだ。
 事故を起こした機種について、米軍には飛行を中止して徹底的に原因究明をしようとする姿勢が見られない。6日(日本時間7日)、米バージニア州バージニアビーチのアパート街に米海軍の戦闘攻撃機FA18が墜落、乗員2人を含む7人が負傷した。ところが事故の矢先の10日、FA18が12機、普天間に飛来した。明確な事故原因が判明しないまま沖縄を爆音禍に陥れた。傍若無人としか言いようがない。
 日本政府は「世界一危険な飛行場」に、この危険な垂直離着陸輸送機を配備することの重大さが分かっているのか。

大きくなるうねり
 3月に普天間第二小学校を訪れた岡田克也副総理は、オスプレイの配備について、既存ヘリの「置き換え」とし、校長らの配備中止の訴えを一蹴した。
 さらに日米両政府は、普天間配備に先行させて、7月にも本州の米軍基地などにオスプレイを一時駐機させる案を検討していることも明らかになった。キャンプ富士(静岡県御殿場市)や岩国基地(山口県)を想定、配備前に安全性をアピールする狙いだが、地元の反発は避けられない。
 危険極まりないオスプレイの配備に反対して6日、宜野湾市では市内の各団体でつくる準備委員会が6月17日に宜野湾海浜公園屋外劇場で「普天間飛行場へのオスプレイ配備に反対し固定化を許さず早期返還を求める宜野湾市民大会」を開くことを決めた。5千人規模を目指すという。同市での市民大会開催は04年9月の米軍ヘリ墜落事故抗議集会以来だ。
 今回の事故で、オスプレイの配備に反対する県民のうねりは、一層大きなものになるだろう。住宅地域を、そして島の上をオスプレイが我が物顔で飛び交うようになれば、いつ墜落するか分からないという危険性は普天間飛行場周辺の住民だけでなく県民全てに及ぶ。
 県民の命を差し出す訳にはいかない。県内へのオスプレイ配備は断固として阻止しなければならない。