オスプレイ低周波 教育環境の破壊許されない

 米軍普天間飛行場へ配備された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイは、子どもたちから平穏な環境で学ぶ権利を奪っている。
 飛行場に隣接する宜野湾市立普天間第二小学校で、オスプレイの離陸時に防音工事が施された教室内でも基準値を超える低周波音が測定された。

 事故率の高いオスプレイは住民の不安などお構いなしに市街地上空を飛び、教室内まで低周波音をまき散らす。政府は「日本の安全保障のために必要」と言いたいのだろうが、日常的に命や人権を脅かされ、子どもたちの教育環境まで破壊されているのに、宜野湾市民をはじめ県民が配備に納得できるわけがない。
 国は即刻、オスプレイ配備を撤回し、普天間飛行場の閉鎖・撤去を進めるべきだ。各政党は衆院選で安全保障の在り方を争点の一つにし、解決策を提示してほしい。
 琉球大学の渡嘉敷健准教授が普天間第二小で実施した低周波音測定調査では、20ヘルツの測定値が90・9デシベルを記録した。
 低周波音による「物的影響」の基準となる閾値(いきち)は、20ヘルツでは80デシベルであり、これを超えると建物や置物のがたつき、振動音をもたらし、不快感が強くなるとされる。
 圧迫感や振動感、頭痛や吐き気などをもたらす可能性がある「心理的影響」でも、50ヘルツの周波数帯で87・7デシベル(閾値78デシベル)を記録しており、児童の心身への影響が心配だ。
 ヘリ独特の低周波音は、2010年の普天間爆音訴訟の控訴審判決でも心身への健康被害が生じると認定された。しかし、国はその防止策はおろか、定期的測定さえ行っていない。さらにオスプレイ配備を重ねる国の姿勢は軍事優先、人命・人権軽視としか映らない。
 現に普天間第二小に施された防音工事も、低周波音の低減に関する規定はない。司法が被害を認定した低周波音の中に子どもたちを放置し、教育環境を壊して、本当にこれで「安全保障」なのか。
 同小では校舎屋上でも基準値を超える騒音を記録。日米間の騒音防止協定に反する午後10時以降の飛行も度々確認されている。これほど騒音や低周波音に悩まされる学校など全国どこにもあるまい。
 低周波音は防音窓などでは防ぎにくく、発生源対策が最も有効といわれる。教育環境と市民の安心安全を守るには、オスプレイ配備撤回と普天間撤去が不可欠だ。