小禄(男子)西原(女子)が頂点 小橋川杯バスケ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 バスケットボールの第31回小橋川寛杯争奪高校生選手権大会最終日は13日、県総合体育館で男女の決勝リーグを行い、男子は小禄、女子は西原がそれぞれ3戦全勝で2連覇を果たした。優勝チームのほか、男子の前原、興南、糸満と、女子の那覇、普天間、小禄の男女上位4チームは、全九州高校選手権(2月・大分)の出場権を獲得した。

◆身上の粘りで逆転/小禄
 昨年末のウインターカップ後、結成してわずか3週間足らずの新チームで挑んだ男子小禄。頂上対決の前原戦は、小禄らしい“粘るバスケ”で逆転勝ちを収めた。
 相手ディフェンスに手こずり、3点リードされ迎えた最終クオーターだったが、勝負どころで武富海志、平良優介主将が得点を重ねた。エース・神里和が3ポイントを決めると、武富も負けじと連続ゴールで一気に逆転。終わってみれば10点以上の大差をつけて、勝利を手にしていた。
 1年生ながら、リバウンドや高さを生かしたシュートで存在感を発揮した武富。「全国大会ではリバウンドが取れずに負けた。それからゴール下を強化してきたから、少しは成長したかな」と振り返った。

◆鮮やかに“新生” 1点差競り勝ち、成長証明/西原
 「新生・西原」が成長した姿を見せた。頂上対決となった那覇戦は、残り時間約3分で、赤嶺優梨奈が決勝点となる3ポイントシュートを決め、1点差で勝利をもぎ取った。
 ゲームは、序盤から浮き足立った。相手ゾーン守備にも苦しめられ、得点につながらない。
 4点ビハインドで迎えた後半も、相手ポイントガードの外からの攻撃などで立て続けに失点。点差を広げられまいと、司令塔・砂川夏輝主将がロングシュートで応戦。赤嶺も内外からの攻撃で食らい付いた。
 1点を追いかける展開となった最終Qは、残り3分を切った時、右45度から放った赤嶺の3ポイントがリングに吸い込まれた。粘る那覇を尻目に、巧みなパス回しで翻弄(ほんろう)。接戦を制した。
 県内タイトルを総なめ、九州大会は2連続優勝と、負け無しの黄金時代から一転、新人大会は決勝リーグの混戦に敗れ3位に終わった。全国大会もこなし、新チームとして練習する時間もままならない中でつかんだ栄冠に「よく成長してくれた」と、渡慶次茂監督は安堵(あんど)の表情だった。
 赤嶺は「素直にうれしい」と、にっこり。昨年優勝した九州大会の切符をつかみ「次も一戦一戦を大切に頑張りたい」と、連覇に向けて意気込んだ。
(仲本文子)

男子決勝リーグ 小禄―前原 第1クオーターでレイアップシュートを決める小禄の神里和
女子決勝リーグ 西原―那覇 第4クオーター、ミドルシュートを放つ西原の赤嶺優梨奈=13日、県総合体育館(仲本文子撮影)