プレ交易会 課題に対処し優位性磨け

 アジアと日本を結ぶ物流の懸け橋として、着実に存在感を増す沖縄の地理的優位性が、課題と共に再確認できた。

 食品業者などが集う国際商談会「沖縄大交易会プレ交易会」が盛況のうちに閉幕した。
 県内で過去最大級の商談会には、中国など海外の16カ国から79社、国内23社のバイヤー(仕入れ担当者)が参加した。県内外の131社の商品が出展され、試食などを通した2日間の商談は熱気を帯びた。
 那覇空港を物流の中継拠点(ハブ)とする全日空の国際貨物事業の取り扱い量拡大が基盤となり、アジアの経済成長を取り込む海外展開の可能性を印象付けた。
 2014年11月、全日空の国際物流ハブを活用して全国の特産品を沖縄に集約させ、アジアに輸出する足掛かりを築く「沖縄大交易会」の開催が予定されている。
 プレ交易会は事前の事業だが、海外バイヤーや香港などのメディアを通し、アジアビジネスの裾野を広げる取り組みが発信された。物流拠点・OKINAWAの国際的認知度を上げた意義は大きい。
 沖縄から飛ぶアジアへの貨物便就航地点はソウル、上海、台北、香港、バンコクに続き、来春にはシンガポールが加わり、6カ国・地域となる。成田、羽田、関西、中部の4空港と結ぶ物流網は、沖縄の地理的優位性そのものだ。生鮮食品などを、アジア市場に一晩で届ける「速さ」は大きな武器だ。
 那覇空港を拠点にパーツ(部品)センターを展開するヤマトホールディングスの木川真社長は、本土の化粧品会社が原料を沖縄で最終加工して輸出する工場を稼働させる計画を明らかにしている。
 沖縄で付加価値を高める、物流ハブの新たな展開構想だ。化粧品以外の精密機器や雑貨などでも最終加工場を造ることができれば、雇用創出にも貢献するだろう。
 プレ交易会では、沖縄でどう付加価値を創出するかが課題として照らし出された。全国の特産品のアジア市場開拓に向け、(1)沖縄での加工(2)海外仕様のラベル張りや瓶詰め(3)沖縄の産品との組み合わせ商品の開発-などの具体的提案があった。
 輸送コストの抑制、海外でも盤石に商品を届ける体制の構築など、ほかの課題も横たわる。那覇空港を核とした国際物流拠点をさらに飛躍させるには、諸々の課題を解決するスピード感が重要となる。



琉球新報