具志堅用高氏国際殿堂入り 恩師ら興奮気味に賛辞


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 具志堅用高氏が国際ボクシング殿堂(米・ニューヨーク)の殿堂入り選出が発表された5日、快挙の知らせに恩師や教え子、地元の関係者らからも次々と祝福の声が上がった。

 興南高で具志堅氏を指導し、ボクサーとしての礎を共に築き上げた金城眞吉さん(現東洋大総監督)は「たいしたもんだ。おめでとうの一言。普通のボクサーにとっては夢のまた夢のような話」と興奮気味に快挙をたたえた。高校時代の具志堅氏を「体は小さくてひ弱そうだが、秘めた気持ちがあった」と振り返り、「あれだけの素材とセンスを持った選手がどこかにいないかと、今でも思っているほど」と話した。
 具志堅氏が会長を務めるジムに所属し、11月にOPBF東洋太平洋フライ級王座の初防衛に成功した江藤光喜(本部町出身)は、同じボクサーとして「常にチャレンジ精神で相手に挑んでいた姿勢がすごいと思う」と話す。「会長はよく『勇気を持って戦え』と言う。僕も続きます」と師の背中を追う決意を口にした。
 興南学園理事長で、具志堅氏にとって高校の5学年上の先輩にもあたる我喜屋優さんは「離島から世界王者になり、大きな夢を達成した足跡が素晴らしい」と祝福。我喜屋さんが北海道の社会人野球チームで監督を務めている時にも交流があり、2010年春に興南が甲子園初制覇を達成した時には具志堅氏がスタンドに駆けつけた。我喜屋さんは「謙虚でひたむきな人柄にも尊敬の念を抱いている。沖縄の誇りであり、日本の誇りだ」と賛辞を贈った。

◆「また宝が増えた」 涙ぐむ、姉・圭子さん
 【石垣】具志堅用高氏が国際ボクシング殿堂入りしたとの一報に、具志堅氏の出身地、石垣島も喜びに沸いた。
 姉の宮里圭子さん(62)は「13回の防衛は努力あってこそだったが、当時は家族も心配して見ていた。殿堂入りは誰もができることではない名誉なこと。あらためて世界に認められたようでうれしい」と涙ぐんだ。
 運営する具志堅用高記念館はチャンピオンベルトなど具志堅氏のゆかりの品々が並ぶ。
 宮里さんは「また宝が増えた。全国のファンのために展示したい。(用高さんに)お願いしようと思う」と話した。
 同級生の我謝松三さん(59)は「すごくうれしい話だ。来年6月に予定している60歳の同窓会で、お祝いを兼ねて一緒に喜びたい。同窓会はハーリー大会に合わせて開くのでぜひ乗ってほしい」と話した。