<社説>女性衆院議員8% 「クオータ制」議論しよう

 女性国会議員を増やす取り組みが遅れている。列国議会同盟(本部ジュネーブ)によると、10月時点で日本の女性国会議員(衆院)は8・1%、189カ国中134番目で先進国では最低水準だ。

 世界平均では20%を超えるから、日本の女性国会議員の少なさが分かる。現在行われている衆院選でも全候補者中、女性は16・6%にとどまり、改善は見込み薄だ。
 社会は男女がほぼ半々だ。女性国会議員が極端に少ないと、政策が男性的発想に偏りかねない。女性国会議員がもっと多ければ、少子化対策ももっと生活に即し、効果を上げたに違いない。
 国は「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」との目標を掲げる。しかし、肝心の政治が男性議員優位のままでは、企業などに対して説得力を持たず、掛け声倒れになる。
 男女の実質的な機会均等が進まないなら、性別を基準に人数や比率を割り当てる「クオータ制」の導入を議論したらどうだろうか。海外では100を超える国で導入されている。
 フランスでは、この制度で女性議員が飛躍的に増えた。1990年代前半、欧州連合の中で女性が議員や公職に占める割合は最下位に近かった。99年の憲法改正で、選挙で選ばれる公職に男女平等を促す文言が加わり、2000年のパリテ法で各政党の立候補者の男女比を同じにするよう義務付けた。
 儒教思想の影響で男社会のイメージが強い韓国でも、2000年から議員選挙にこの制度を取り入れた。朴槿恵大統領の誕生は、韓国の政治の世界で女性が活躍を広げたことの象徴と言えよう。
 効果はてきめんだが、制度によって人為的に増やすことに議論もあろう。逆差別との批判も出よう。
 セクハラやじに象徴される日本社会に深く横たわる男性優位の価値観を変えるのは簡単ではない。しかし、制度が状況を変える可能性はある。政治が動けば、企業でも、社会でも男女の実質的な機会均等をさらに押し広げる効果が期待できよう。
 もちろん男女ともに仕事と家庭を両立するワークライフバランスの考え方を浸透させることは欠かせない。
 来年4月には、沖縄を除く全国で統一地方選がある。それに向けて、クオータ制の議論を始めたらどうか。



琉球新報