三議連協発足・結束の意味を受け止めよ

 沖縄市、北谷町、嘉手納町議会が1日、普天間飛行場の嘉手納統合に反対する「議員連絡協議会」(三議連協)を発足させた。大詰めを迎えている米軍再編協議の中で、統合に危機感を覚えてのことだ。SACO最終報告の検討過程で浮上したヘリポート移設に反対するため1996年には同じ三市町で構成する三連協が発足し、統合反対を訴えており、今後は三首長・三議会が束となって抵抗することになった。
 「固定翼とスピードの異なるヘリ部隊の嘉手納統合は、事故などトラブルの増加につながる」。元米太平洋軍海兵隊司令官で在沖四軍調整官を務めたヘンリー・スタックポール氏が、普天間飛行場の嘉手納基地統合案について語った言葉だ。さらに同氏は「宜野湾市民の危険を、嘉手納、北谷町、沖縄市に移すだけだ」と警告した。軍の内実を熟知する氏の指摘だけに、嘉手納統合がいかに無謀なものであるかが分かる。
 慰霊の日、沖縄全戦没者追悼式に参列した小泉首相は基地負担軽減について問われ、「本土に移そうとすると、各自治体が全部反対する。実に難しい」と述べ、本土移転による解決の困難さを強調した。こうなると、移転先として見え隠れする「嘉手納」が現実的な案として浮上する可能性も否定できない。しかし、スタックポール氏が言うように嘉手納統合は「危険の移転」につながり、基地負担の軽減どころではない。到底、容認できるものではない。
 今後、三議連協は統合に関する調査・研究に努め、動きがあれば要請活動も展開する。これまでのように各議会がそれぞれ行動するより、フットワークは軽くなる。何より、三連協と並ぶ結束は、日本政府、米国への強烈なメッセージにもなる。
 基地負担の軽減は、国外への移転によってのみ実現する。嘉手納基地への統合は、県内での危険のたらい回しでしかなく、明らかに政治の怠慢と言わざるを得ない。
 議会を後押しする住民の声は重い。日米両政府は、真剣に耳を傾け、三議会結束の意味をしっかりと受け止めてほしい。