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宮古島市議、無許可で農道工事 台風被害で地盤沈下の恐れ 市「再三にわたり中止求めた」 原状回復も視野に


この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開
粟国恒広宮古島市議が管理者の市に無許可で工事した農道=28日、宮古島市平良久貝

【宮古島】5月末~6月初旬に襲来した台風2号の影響で地盤沈下のおそれがある市管理の農道(宮古島市平良久貝)について、粟国恒広宮古島市議=自民=の指示で市内の建設業者が無許可で工事していたことが28日、分かった。工事を申し出た粟国氏に対し、市は中止を要請していたが、強行された形となった。粟国氏は「市の対応が遅すぎる。地域住民の要望を受けて、無許可で工事した」と説明した。市は原状回復も視野に今後の対応を検討するとしている。

現場は久貝の赤浜漁港付近の海岸沿いにある農道。台風2号の影響で護岸が破損し、そこから土砂が流失。農道の下に空洞ができ、陥没のおそれもあるため、通行止めとなっている。市は水産庁の災害復旧事業を活用した修繕を検討しており、9月7、8日に同庁関係者が現場の査定を予定している。

粟国氏は7月に住民11人の署名が入った嘆願書を受け、独自に工事に取り掛かると市に伝えた。市は、国の査定まで現状を維持する必要があると説明し工事をしないように伝えていた。その後も、公文書を作成し粟国氏に渡したが、受け取りを拒否され、8月24日までに工事を強行された。

市農林水産部の石川博幸部長は農道の迂回(うかい)路もあるとした上で「再三にわたり中止を求めた。工事の内容や安全性も不明で、国の査定にも影響が出るかもしれない」と語った。道路は現在も通行止めとなっている。
(友寄開)


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