<南風>サンドイッチの具材


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 25日、産業カウンセラー養成講座の閉講式が行われました。受講生は7カ月にわたる講座を修了し、来年1月の試験に備えて本格的な受験勉強を開始します。ほぼ毎週日曜が終日講習。本人の強い意志はもちろん、職場や家庭の理解と協力なしでは続けられないのがこの養成講座です。

 私も7年前に資格を取得。カウンセリングの実践はほとんどありませんが、日々の研修や閉講式の講話を聴くことで、スキルを維持するよう心がけています。
 今回の講話も大変、刺激のあるものでした。まずカウンセラーの行動特性。頑固でなく、オープンマインドであること。「曖昧さ」を我慢できること。自己理解し、自分の情緒的限界を自覚すること。自己の限界を洞察し、他者の援助を求める謙虚さを持つことなどなど、カウンセラー以前に一社会人として必要なスキルです。私自身、まだまだしっかり向き合えていないなと反省させられました。
 「サンドイッチの具材が輝くお手伝いができるカウンセラーたれ!」という話もありました。サンドイッチを組織に見立てた話だったのですが、具材(中間)でサンドイッチの味が大きく左右されるように、組織も中間が生きてこそ。上と下に挟まれている中間管理職が輝けるアプローチができるよう、研鑽(けんさん)を心がけたいと思いました。
 今年から11月23日は「産業カウンセラーの日」に制定されました。勤労感謝の日であり、一年で最も「働く」ということを考える日に、心の健康を見つめる産業カウンセラーのことを広く知ってもらおうとの思いが込められています。一人でも多くの人に産業カウンセラーのことを知ってもらい、心の健康を害した場合はカウンセリングを受けてほしいと願っています。そして、産業カウンセラーの資格取得にもぜひチャレンジしてほしいものです。
(大城勝太、エフエム沖縄アナウンサー)