<南風>悩みに吹かれながら


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 この度は執筆の機会をいただき、ありがとうございます。

 突然ですが、私は悩んでいます。

 沖縄移住5年にすぎない若輩者の私が、地元を代表する本紙に連載をすること。既にあらゆる方々が、それぞれの視点で沖縄を語られている中、私自身、この連載で書けるほどのものを見いだせていないこと。

 そして何より、私よりももっとスポットが当たるべき地元の方々が数多くいる中、私がこの欄を埋めてしまうこと…。

 ご依頼いただいたときは、お断りしようかと何度も悩みました。またとない機会ではありますが、しかし、まだ私は沖縄に何もできていません。

 悩んだあげく、苦し紛れに出した結論は、「この悩みを見てもらおう」ということでした。

 未熟者の私が、それでも沖縄で悩み、考えていることは何か。まだたくさんある私の「余白」をさらけ出し、みなさまからのご意見をいただきながら、沖縄でまた新たな1ページを描いていきたい。そう思うに至りました。

 それゆえ、大変申し訳ありませんが、私が執筆する回は、私の悩みに付き合っていただく、そういう回になるかと思います。

 もっとも、連載をする上で、心掛けていきたいことはあります。

 一つは、少しばかりの勇気を持つこと。多くの方とは若干異なる人生をたどってきたため、ものの見方考え方も若干異なるかもしれません。それを、勇気を持って述べていきたいと思います。

 もう一つは、読者のみなさまの、一人一人の顔を思い浮かべながら書くこと。「拝啓 沖縄のみなさまへ」。そのような手紙を書く思いで、丁寧に書き進めたいと思います。

 半年間、どうぞよろしくお願いします。
(白充、弁護士)