<南風>美味しく心地よいレポート


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 泡盛関連の取材をしていて、よかったなぁと思えるのが、毎回、心地よい気分で仕事ができることである。なんで心地よいというか、まぁ、早い話が各酒造所のいろいろな銘柄を試飲することでいい気分になれ、心地よい酔い心地が得られるからである。

 産業まつりや離島フェアなどは酒造所の出店が多く、フェアやまつりに合わせて力を入れた新商品や売れ筋商品が並び、担当のスタッフが積極的にPR活動をしているため、ほとんどの銘柄を試飲することできる。特にスタッフが熱心にすすめる銘柄は、後ろめたさもなく堂々と試飲することができる。

 元々、根が嫌いじゃないので、すすめられる酒は遠慮なく試飲することにしているが、ただ飲むだけではなく、一応、仕事も兼ねているので担当者から製造方法や貯蔵、使用している酵母など酒の特徴を聞き出し、一つ一つ味わいながら感想を記録。興味のある味わいだと再三再四おかわりをして味を確認。後日、レポートをまとめて泡盛新聞に掲載している。

 そんな取材の中でとりわけ楽しいのが、酒造所が主催する「感謝祭」や「蔵祭り」と呼ばれるイベント。酒造所と消費者との距離が近くに感じられ、普段は予約が必要な工場見学やほとんどの銘柄の試飲もでき、有料で数種類の銘柄の飲み放題や振る舞い酒などもある。子ども向けのゲームや多彩なステージ、抽選会などが行われ、美味(おい)しい飲食店の出店もあるため子連れで楽しむファミリーも多い。

 先月の18、19日に神村酒造「感謝祭」と瑞穂酒造「みずほ天龍蔵祭り」、25、26日にまさひろ酒造「蔵祭り」が行われた。当然、ボクも取材を兼ねて出かけたのだが、振る舞い酒や試飲をくり返しているうちにいい感じで気持ちよくなり、ほろ酔い心地でバスに乗り帰途についたのである。
(嘉手川学 沖縄ふうどライター、 沖縄泡盛新聞編集委員)