<南風>仲間で取り組むPTA活動


社会
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 PTA活動の中で、年度初めの大きな行事にPTA総会があります。

 PTA総会では、新年度活動計画、PTA予算承認、役員選出などを決めます。昨今、PTA役員になる方が少なくなってきており、役員を決めるのに苦労しているのが現状です。クラス・学年の役員になる方は多いのですが、全体の役員となると「どうしても…」と断られることがあります。

 では、どうしたらうまく新しい役員を選出することができるでしょうか。多くの会長経験者のお話を聞いていると、まず多いのが、小・中学校の先輩・後輩の間柄でPTA活動を通して再会し、その後、懇親会を重ねることで役員の活動などの話をして、最終的には懇親の場の勢いで了承させているやり方が多いようです。しかし最近は懇親会の場を設ける機会も少なくなっていますので、PTA研究大会などに参加してもらい、PTAの楽しさを肌で感じてもらうという方法もあります。

 初めてお子さんが小学校に入学された方は、PTA活動ではなく、学級活動を通して担任と連携を図り、子どもたちが生活する環境のお手助けができるように頻繁に学校に顔を出されることをお勧めします。自分自身の子どもの成長を知る絶好の場でもあります。わが子と他のお子さんの行動を見聞きして、わが子を育てることにつながると思います。

 最近のメディア上では、PTA不要論まで取り上げられています。組織として活動しないで、必要に応じて活動することも可能かもしれませんが、組織として活動する場合は、いろいろな課題などが起こった時には、1人ではなく周りの同じ仲間として一緒に取り組み、解決する方がいいでしょう。ひとりひとりの力が大きな力になり、子どもたちの支援になります。
(石川謙、県PTA連合会会長)