台湾「選挙介入」と非難 中国軍事演習、映像公開


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 中国軍東部戦区が19日、「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントに投稿した軍用機の画像(共同)

 【北京、台北共同】中国軍が台湾周辺で行った軍事演習について、台湾外交部(外務省)は19日、台湾で来年1月に行われる総統選への「粗暴な介入だ」と非難した。中国軍は同日の演習とする映像を公開。海軍の多数の駆逐艦や護衛艦、ミサイル艇、空軍の戦闘機や各種航空機のほかロケット軍などの部隊が集結したと発表した。

 軍事演習は台湾の頼清徳副総統が南米訪問の際に米国に立ち寄ったことへの対抗措置。頼氏が18日に米国から台湾に戻った翌日に演習を始め、強い反発を示した。頼氏は総統選の民主進歩党(民進党)候補で、民進党は頼氏訪米を口実にした選挙介入だと批判した。

 台湾国防部(国防省)は台湾周辺で19日午前9時(日本時間同10時)以降、中国軍機延べ42機の活動を確認したと発表した。うち延べ26機が台湾海峡の中間線を越えた。確認した中国軍用機は戦闘機「殲16」や「殲11」「殲10」などで、同部は「台湾軍は総合的監視手法で動きを把握している」と強調した。