8月の東京物価2・8%上昇 伸び率鈍化、電気代下落が影響


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 東京都心部

 総務省が25日発表した8月の東京都区部の生鮮食品を除く消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)は前年同月比2・8%上昇の105・3だった。伸び率は2カ月連続で鈍化し、2%台になったのは昨年9月以来11カ月ぶり。燃料費の下落を要因に電気代や都市ガス代が下がったことが影響した。ただ、食料や日用品の値上げで高水準は続いた。

 物価指数が前年同月を上回るのは24カ月連続。品目別では、生鮮食品を除く食料は、前年同月に比べ8・9%上がった。原材料費や人件費の上昇を販売価格に転嫁する企業が引き続き多かった。

 宿泊料も18・1%上昇した。インバウンド(訪日客)や国内旅行の需要増加が背景。トイレットペーパーなど家事用消耗品は12・7%と上昇が目立った。

 電気や都市ガスなどを含むエネルギーは15・9%低下。政府による電気・都市ガス代の抑制対策の効果もあった。内訳は電気代が22・3%、都市ガス代が14・0%下がった。

 一方、ガソリンは9・1%、灯油は4・8%上がった。プロパンガスは6・3%の上昇だった。