【写真4枚】沖縄ホテル、国の登録有形文化財に レンガ棟、瓦石垣など4件 那覇市大道


【写真4枚】沖縄ホテル、国の登録有形文化財に レンガ棟、瓦石垣など4件 那覇市大道 国の有形文化財(建造物)に登録される沖縄ホテルの旅館棟(沖縄ホテル提供)
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 国の文化審議会(佐藤信会長)は24日、那覇市大道にある「沖縄ホテル旅館棟」のほか、同ホテルの関連施設の計4件を国の有形文化財(建造物)に登録するよう答申した。県内では2021年2月の「當山紀念館」以来の登録建造物で、合計36カ所、87件となる。今回の登録はほかに「沖縄ホテルレンガ棟」「沖縄ホテル大道門」「沖縄ホテル瓦石垣」。

 沖縄ホテルは1941年、那覇市港町(波之上)に、「沖縄観光の父」と呼ばれる宮里定三氏が開業した。しかし2年後には軍政下に置かれ、45年には艦砲射撃で全壊した。

 戦後、琉球映画貿易株式会社(琉映貿)の社長が宮里氏に再びホテル経営を要請した。土建会社「金城カンパニー」社長の自宅兼事務所(大道)を買い取りホテルに改築した。61年には現在の旅館棟、大道門、瓦石垣が建てられた。山下清や棟方志功、濱田庄司ら芸術家にも愛されるホテルとなった。

 戦後の沖縄の建築界に大きな影響を与えた仲座久雄氏が今回登録される4件を設計した。仲座氏は文化財保護に力を尽くし、花ブロックを広めたことでも知られている。
(嘉数陽)

沖縄ホテルレンガ棟(沖縄ホテル提供)
沖縄ホテル大道門(沖縄ホテル提供)
沖縄ホテル瓦石垣(沖縄ホテル提供)