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『哭声/コクソン』 予測不可能の展開にあぜんの急加速ムービー

(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION

 「森田さん、コクソン観ました!? あの映画さ、最高ですよ!」、と最初に私に教えてくれたのはお笑い芸人ダイノジの大谷ノブ彦さんでした。大谷さんが好きな映画は私もだいたい好きなので楽しみにしていたのですが、試写を観た翌日からは今度は自分がいろんな人に「コクソン観た!? コクソン観なきゃダメだよ!」と、観ていない人をとっ捕まえては、いまだにギャーギャー話をしています。

 みなさんにどんな映画なのかを説明したいのですが、これが本当に難しい! 初めてこの映画を観たときに思わず口からこぼれ出た言葉は「なんだったの!?」ですからね。ストーリーは極力伝えたくないので少しだけお話しすると、「コクソン」という村で猟奇的な事件が起きます。その事件を解決しようと挑むのは、絶対に解決できなそうな中年太りの間抜けなおっちゃん刑事。思わず笑ってしまうようなお間抜けっぷりにゲラゲラ笑っているうちに、『アウトレイジ』などで知られる國村隼がすごい姿で登場します。

 着火剤のような國村のキャラクターが登場すれば、あとは加速していくのみ。次々に新たな展開を迎える映画のスピードに振り落とされないように観てください。そしてそのあとは何一つ言えないので、ご自身でこの強烈すぎる映画を体感しに行って見てください。ちなみに自宅ではなくて、映画館で観ていただきたい!

 そうすることで、きっと映画と同じコクソンという逃げ場のない小さな村に閉じ込められたような気持ちになると思います。

 監督は、ナ・ホンジン。デビュー作「チェイサー」はデリヘルの店長さんが大暴れする、ものすごい映画だったんですが、9年の間にさらにパワーアップした気がします。謎の祈祷師が劇中に出てくるのですが、祈祷師を演じているのは韓国のスター、ファン・ジョンミン。彼が主演している「国際市場で逢いましょう」という映画は韓国の映画史に残る素晴らしい名作なので、もしこの映画で彼のことが気になった方はそちらも是非! ★★★★★(森田真帆)

3月11日(土)から全国順次公開

監督:ナ・ホンジン

出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ


(共同通信)