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<再ブレーク盤> 永六輔『六輔 その世界 生きているということは +4』 本職顔負けの歌声に驚く

 永六輔『六輔 その世界 生きているということは +4』

 2016年に亡くなった永六輔。前月にさだまさしのカバー集『永縁~さだまさし 永六輔を歌う~』が発表されたこともあり、永が遺した1974年発表のアルバムを復刻した本作が再評価されている。

 本編の全12トラックは、お馴染みの粘りある声でラジオ番組風の軽快なトークもあり当然面白いが、大半は本業の歌手にも勝るとも劣らぬ歌声中心で、その説得力に驚かされる。『生きているということは』や『生きるものの歌』など真理を突いた歌詞を高らかに歌うのも心に刺さるし、『娘よ』では娘への溢れる愛情や嫁に出す苦悩を語るように歌っている。

 淀川長治のスローガンを歌詞にしたという『嫌いな人に逢ったことが無い』も感動的。ムーディーな歌声も、ラストに淀川氏本人が心を躍らせながら解説しているのも、目頭を熱くさせる。

 ボーナス・トラックとして、シングルで発表した4曲も収録。特に人類愛を切々と歌った『花を愛するように』も名作。本作を聴けば、心の奥底にある素直な感情に耳をすますことが出来るはず。

(ユニバーサル・1800円+税)=臼井孝

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(共同通信)