社会

周到に隠す? 姫路市の抜き打ち監査で判明

定員超過などが指摘された私立認定こども園「わんずまざー保育園」=姫路市飾磨区加茂で2017年3月19日、幸長由子撮影

 ◇認定取り消しへ

 兵庫県姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」は19日、数多くの法令違反を市から指摘された。待機児童解消に全国で設立された認定こども園だが、行政の監督には限界があり、市の担当者は「事業者指導を今後さらに厳しく運用していく」と監視を強める考えだ。【加藤敦久、山縣章子、幸長由子】

 市は昨年1月に「園児数が多い」とのうわさを基に、園側を問いただしたが、その時は書類に不審な点はなかったという。しかし、当時から市には届け出をしていない定員外の園児がおり、市は「用意周到に矛盾点が出ないようにしていたのではないか」と話す。

 今年2月初旬、事前通知をした後、2015年4月の認定後初の定期監査を行った時も、園児数は定員以下。だが、給食量の少なさや、室内温度が14度前後と低いことなど不審点があり、約20日後に抜き打ち監査を行い、「不正」が判明した。市が把握する園児46人以外の22人は園長との直接契約。70人前後の児童に対して35〜45人分の副食で外部業者に発注し、3歳未満児は半分から3分の1の量しかなかった。片付けの省力化を図るため、主食・主菜・汁などを一つの器に入れて0歳児に食べさせたり、その日のメニューにアレルギーがある子に前日までの余った給食を使い回していたこともあったという。市の担当者は「監査に立ち会った元保育施設関係者が涙ぐむほど、お粗末だった」と話す。

 保育士は法定より人数が少なく激務となった他、市の指摘によると、学童保育や園長個人が別途運営する夜間のベビーシッター業も兼務していたという。市側は「ここまでとは……。見抜けず非常に残念」と話していた。【加藤敦久】


(毎日新聞)