政治

午後、採決強行へ…民進、共産は反発 衆院法務委

衆院法務委員会で、民進党の山尾志桜里氏(手前)の質問に答えるため挙手をする金田勝年法相(右)。左は鈴木淳司委員長=国会内で2017年5月19日午前10時12分、西本勝撮影

 組織犯罪を計画段階で処罰可能とする「共謀罪」の成立要件を改めたテロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案は19日午後、衆院法務委員会で採決される。民進党や共産党などが激しく反発する中、自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決される見通しだ。今国会最大の対決法案の衆院審議は大詰めを迎えた。

 政府・与党側は23日以降に衆院を通過させ、6月18日までの今国会中の成立を目指している。この日の審議では、自民党の土屋正忠氏が「東京五輪を狙ったテロの動きなどを当然予想しなければならない」などと必要性を強調。民進党の山尾志桜里氏は「充実した議論を続け、問題点をより明らかにしていきたい」と採決をけん制してみせた。

 委員会開催に当たっては民進党と共産党が18日の法務委の理事懇談会で、19日に採決しないことを確約するよう求めたのに対し、与党は「確約はできない」と応じなかった。そのため、鈴木淳司委員長(自民党)が職権で委員会の開催を決定した。与党側はこれまで参考人質疑を除いて計26時間余り審議しており、19日の審議で採決に必要とされる30時間程度に達した時点で採決に踏み切る方針。

 与党側は当初、17日の法務委で採決する構えを見せたが、民進、共産、自由、社民の野党4党が金田勝年法相の不信任決議案を衆院に提出。同日の法務委は開かれなかった。不信任決議案は18日の衆院本会議で自民、公明、日本維新の会の反対多数で否決された。

 改正案の審議は法案提出前の今年1月から衆参予算委員会などで重ねられ、衆院法務委では先月19日に実質審議入り。捜査機関の乱用を懸念する声などに配慮し、自民、公明両党と日本維新の会は取り調べの録音・録画(可視化)の義務付けの検討などを付則に盛り込んだ修正を加えた。

 テロ等準備罪は、適用対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と規定。集団の活動として、2人以上で犯罪を計画し、うち1人以上が計画に基づく「実行準備行為」を行った場合に、計画した全員を処罰可能としている。対象犯罪は当初の676から277に削減された。【鈴木一生、平塚雄太】


(毎日新聞)