芸能・文化

しまくとぅばで冒険劇 人形劇団「かじまやぁ」

人形がぴょんと跳び上がって宙を舞い、空中回転! 「お~!」と歓声が上がります=2月25日、浦添市立内間小学校の体育館

 りゅうちゃんのうちなーぐち、見てくれていますか? うちなーぐちは沖縄の文化。しまくとぅばや伝統の素晴らしさを子どもたちに伝えていきたいと発足した人形劇団「かじまやぁ」(名護市、桑江純子代表)は2月、創作おきなわ人形芝居「チョンダラー」を浦添市の内間小学校の体育館で公演しました。鑑賞した児童や先生ら約600人は、しまくとぅばを交えたせりふや歌、目まぐるしく変わる展開に引き込まれ、大きな笑い声や拍手が体育館中に響き渡りました。

 チョンダラー(京太郎)はエイサーで見たことがある人もいるかもしれませんが、本来は人々に幸福をもたらす人形使いの旅芸人。人形芝居「チョンダラー」はこんなお話です。竜宮城から竜宮の神の宝「ぬぶしの玉」が盗まれ、竜王が怒って島は荒れ果ててしまいます。大荒れの海でジュゴンに命を助けられたチョンダラーが、母親を捜す小太郎を弟子にして、「ぬぶしの玉」を探し回り大冒険を繰り広げます。


ジュゴンにまたがるチョンダラー

 しまくとぅばや沖縄の民謡に耳なじみがない子どもたちも「はいさい」「はいたい」「にふぇーでーびる」「あきさみよー」など、知っている言葉が飛び出すと「おじいちゃん、おばあちゃんがいつも使っている」とうれしそうです。躍動感あふれる人形の動きや、せりふの心地よい響き、琉舞も交えた多彩な演出に一気に引き込まれていきます。諸見里藍さん(9)=3年=は「昔の言葉だけど、気持ちが伝わることが分かった」と目を輝かせます。
 ついに再会を果たした母と小太郎は、互いを思い合い、しまくとぅばで子守歌を歌います。倉本千嘉さん(9)=3年=は「歌い合っているところが心に残った」と話します。伊佐真綾さん(8)=2年=は「小太郎とお母さんの再会に感動した。お母さんはお母さんだなと思った」と目を潤ませました。
 終盤にはなんと人形が皿回しを見せ、驚きの歓声と拍手が鳴りやみません。国仲歩香さん(7)=1年=は「すごかった」とわくわくが止まらない様子です。
 すっかり人形劇の魅力に引き込まれた子どもたちは終演後のワークショップで、直接人形を手に取って動かす体験もしました。桑江代表は「人形を動かしたい人はうちに遊びに来て。弟子も募集中です」といたずらっぽく笑います。人形を操った儀間蓮太さん(7)=1年=は「人形が空を飛ぶところができるようになりたい」とやる気満々でした。
 台湾で人形を操る修業を積んだ桑江代表は最後に、お礼の言葉「にふぇーでーびる」と、お別れの言葉「またやー」とあいさつし、中国語でのあいさつも教えてくれました。砂川妃菜月さん(8)=2年=は「しまくとぅばだけでなく中国語も使えてすごい。どちらも使えるようになりたい」と話しました。
 チョンダラーの劇にも出てくる「ワップ=分け与える」精神で、しまくとぅばや沖縄の文化の素晴らしさが人形劇を通して子どもたちの心にもしっかり届いたようです。
 ということで、りゅうちゃんのうちなーぐちも読んで、みんなもしまくとぅばを使ってみてくれりゅかな?
文・崎原有希
写真・諸見里真利




琉球新報