きょうヤンバルクイナの日 大宜味で16年ぶり繁殖確認 保護策奏功


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
えさを探して道路に出るヤンバルクイナ=2014年5月、沖縄県大宜味村

 【大宜味】17日は沖縄県の国頭村議会が制定した「ヤンバルクイナの日」。大宜味村でヤンバルクイナの繁殖が16年ぶりに確認された。野生動物の調査活動を続けているNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の独自調査で明らかになった。環境省と県が実施してきたマングースの防除事業が奏功したとみられる。

 これまでクイナ繁殖区域の南限は東村高江と考えられており、今後、クイナの繁殖区域が拡大する可能性もあることから、関係者は「これからも希少生物を守っていきたい」などと喜んでいる。

 どうぶつたちの病院沖縄が今年7月、村内に設置した自動撮影カメラで親1羽と幼鳥2羽の姿を確認した。同法人の金城道男副理事長は村内での繁殖理由について「マングースの駆除が一番大きいのではないか」と分析する。

 村内はクイナが繁殖するだけの自然環境が十分に整っていたが、2000年以降はマングースや野猫などの影響で繁殖が確認されなかった。