通告なく車つり下げ 米海兵隊、読谷沿岸を低空飛行


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 【読谷】米軍車両をつり下げた米海兵隊のCH53E大型ヘリコプターが19日、読谷村の米陸軍トリイ通信施設を離陸する様子を近隣住民が目撃した。読谷村に事前通告はなかった。3月にもつり下げ訓練が確認され、住民や村議会が沖縄防衛局などに抗議した。

 村は訓練でトリイ通信施設内の着陸帯で離着陸することや、村全域でのつり下げ訓練を認めていない。

 目撃者によると、車両をつり下げたCH53ヘリは午前11時ごろから約1時間、飛行した。目撃者が撮影した動画で、離陸後に海側へ向かって低空で飛行する様子が確認された。この海域は提供水域だが漁業は制限されず、一般の船舶が航行していた可能性がある。

 トリイ通信施設のヘリコプター着陸帯は訓練に使う「戦術着陸帯」ではなく、物資や人員輸送、緊急時に使用する「管理着陸帯」に分類される。村は20日以降、関係者への抗議を検討する。沖縄防衛局は本紙の取材に「本日(米軍に)確認したが、現時点で回答は得られていない」と答えた。