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ヤンバルクイナ3羽 側溝に落ち おろおろ…

 13日午前8時半ごろ、国頭村・安田橋近くの県道70号で、国の天然記念物ヤンバルクイナのひな3羽が道路の側溝に落ち、自力で出られなくなっているのを琉球新報の山城博明カメラマンが偶然に見つけた。

親鳥は付近にたたずみ、ひなを呼ぶ悲痛な叫び声を響かせていた。その後、車で通り掛かった人の協力を得て、3羽とも救出し、無事に親の元へ帰っていった。
 山城カメラマンは親鳥が側溝に入っていくのを目撃し、不思議に思い、側溝をのぞいてみると、真っ黒のひな3羽がよちよち歩きで歩いていた。親鳥はカメラマンが近づくと、側溝のすぐそばの草むらに隠れ、ひなを呼ぶような甲高い声を盛んに張り上げていた。ひなはカメラマンから逃げようと必死で、側溝にたまった枯れ葉に身を隠そうとした。
 写真を撮影後、車で通り掛かった「やんばる学びの森」職員の大城友美さんに応援を頼み、大城さんが3羽それぞれを手ですくい、親鳥の声がする方向へ放すと、ひなは一目散に草むらの中に入っていった。
 側溝は幅と深さがそれぞれ約44センチのU字形側溝。小動物がはい上がれる「スロープ(坂)」が設置されているが、発見場所から前後約50メートルにはスロープはなかった。夕方には大雨が降り、救出しなかったら危険な状態になる可能性があった。
 環境省やんばる野生生物保護センターの福地壮太自然保護官は「道路の側溝は小動物が出られるよう改良が進んでいるが、今回の事例で改良が必要だと思った」と指摘した。
 ひなを救った大城さんは「ヤンバルクイナはよく見るが、ひなは初めて見た。かわいい。ちゃんと大きく育ってほしい」と語った。


側溝でうずくまったり、よちよち歩きで逃げ場を探すヤンバルクイナのヒナ=13日午前8時半ごろ、国頭村安田橋付近

側溝でうずくまったり、よちよち歩きで逃げ場を探すヤンバルクイナのヒナ=13日午前8時半ごろ、国頭村安田橋付近

側溝でうずくまったり、よちよち歩きで逃げ場を探すヤンバルクイナのヒナ=13日午前8時半ごろ、国頭村安田橋付近

「やんばる学びの森」職員の大城さんに救出されたヤンバルクイナのヒナ(写真はいずれも山城博明撮影)