政治

「環境保全は不可能」 辺野古アセス、県審査会が答申

 名護市辺野古への米軍普天間代替基地建設に向けた環境影響評価(アセスメント)評価書を審議した県環境影響評価審査会の宮城邦治会長(沖縄国際大学教授)は8日、県庁で下地寛環境生活部長に答申した。

航空機騒音など26項目151件の意見を付けた答申では、辺野古沿岸域での事業実施が環境保全上重大な問題をもたらすと指摘。評価書で示された保全措置では「生活環境や自然環境の保全は不可能」として、事実上、辺野古代替施設建設計画を否定した。
 公有水面埋め立て事業についての付帯意見も提出された。答申を踏まえ、県は20日までに知事意見を沖縄防衛局に提出する。
 宮城会長は答申後の記者説明で「端的に言えば事業そのものへのネガティブ(否定的)な評価が答申に込められている。類を見ない大浦湾の独自で複雑な生態系などについて、事業実施により環境改変が起こることを危惧する」と述べた。県知事意見について「審査会意見や住民の声を尊重していただけるものと期待する」とした。
 アセス手続きのやり直しは求めなかった。しかし、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備についてアセス最終段階で記載したことや、午前4時という非常識な時間に評価書が県庁に搬入されたことに対し、住民から強いアセスやり直しの要求があったことを指摘し、県の配慮を求めた。
 下地部長は「7千ページに及ぶ膨大な資料から、専門家として貴重な意見をいただけた。今後、関係自治体や住民意見も踏まえ、知事意見を形成していきたい」と述べた。