リオ五輪で金を 世界柔道銀メダル 七戸龍インタビュー


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柔道の世界選手権でメダルを獲得し、今後の目標や決意を語る七戸龍=19日、那覇市の県体育協会(諸見里真利撮影)

 ロシアのチェリャビンスクで開催された柔道の世界選手権で男子100キロ超級銀メダル、団体戦で金メダルを獲得した七戸龍(那覇西高―福岡大―九州電力)が19日、那覇市内で琉球新報社のインタビューに応じた。

日本柔道の重量級復活に向けた大きな一歩になったが、七戸は「満足はしていない。目標はオリンピックで金メダルを取ること」と力を込める。世界選手権で得た手応えや今後に向けた決意などを聞いた。
  ◆  ◆  ◆
 ―大会を振り返って。
 「今回は最低でもメダルに届くようにと考えていたが、もう一歩、結果を求めたかった。(決勝は)組まれたら不利になるので、指導をもらってでも回避するようにした。結果として指導で負けたが、ポイントを取れば勝てていた。もう一つの決めが甘かった」
 ―去年の世界選手権はメダルに届かなかった。
 「去年は力負けすることがあった。相手と対等に組み合える力をこの1年で求めてきた。何度か国際大会を経験したので試合で慌てなくなり、落ち着いて自分の長所を出せるようになった」
 ―準決勝は逆転で勝利をつかんだ。
 「国内大会で後半に逆転されて負ける試合を経験して、最後まで一本を取りに行くことを心掛けた。守りに入ったら不利になる。攻撃することで自分の持ち味を生かせた」
 ―決勝でリネール(フランス)に善戦した。
 「まだ実力はリネールが上だけど、スピードを生かした技で相手がぐらついた。決めきれなかったのは実力不足なので、もっと鍛えようと思った」
 ―大会でつかんだ手応えは。
 「対戦相手が自分を研究している中でいろんな技を出せた。得意の内股に頼らずに大内刈りや支え釣り込み足も仕掛けることができた。技も増えて、まだまだ新しいことができると思った」
 ―団体戦は大将として金メダル獲得に貢献した。
 「2年前の世界団体選手権でロシアに負けたので、同じ失敗は繰り返したくなかった。勝ちたい気持ちが強かった」
 ―今後の目標は。
 「リオのオリンピックに照準を合わせて、金メダルを取ることを目指している。自分の長所はスピードだ。それを生かせるような力とスタミナをつけて全体的にレベルアップしたい。(五輪で)決勝まで進んでリネールに勝ちたい」
(聞き手・平安太一)