若水、厳かに献上 首里城


社会
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役人から水を受け取る阿母志良礼役の女性(左)=28日、那覇市

 国頭村辺戸区の大川でくんだ「若水」を首里王府に献上する伝統行事「首里城への美御水(ヌービー)の奉納祭」(首里当蔵町自治会主催)が28日、那覇市の首里城で再現された。行事は1998年に復活したが、大川から首里当蔵町までは若水をバスなどで運んでいた。

ことし初めて、大川から首里城まで約115・5キロの距離を参加者約70人が走り、手渡しで運ばれた。
 28日、住民ら40人余りが王府の役人やノロ、女官の衣装を身に着け、首里公民館から首里城まで練り歩いた。首里城正殿裏では役人が阿母志良礼に水を献上した。厳かに行われる儀式を地元住民や観光客らが見詰めた。
 初めて練り歩いた金城愛子さん(32)=那覇市首里当蔵町、保育士=は「長く住んでいたが、参加したことがなかった。貴重な体験を大切にしていきたい」と話した。
英文へ→Dedicatory ceremony held at Shuri Castle