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辺野古・大浦湾は「希望の海」 米NGO認定、国内初 「持続可能な観光と教育の場に」


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「ホープスポット」に認定された海域(グーグルアースをもとに日本自然保護協会が作成)

 【東京】日本自然保護協会は25日、科学者らでつくる非政府組織(NGO)が世界的にも重要な海域を認定する「ホープスポット」(希望の海)に、辺野古・大浦湾一帯の44.5平方キロメートルが選ばれたと発表した。国内では初。海域の生物多様性や希少なサンゴの存在に加え、辺野古の米軍新基地建設に抵抗して環境を守ろうという市民や環境団体の取り組みが認められた形だ。同日、環境省で会見した自然保護団体の関係者らは「海域を持続可能な観光と教育の場にしたい」とし、保護に向けた取り組みが進むことに期待を込めた。

 「ホープスポット」はアメリカを拠点とするNGO「ミッション・ブルー」が認定するもので現在、世界で110カ所以上が認められているという。海洋学者で米海洋大気局の主任科学者も務めたシルビア・アール氏が、海洋保護の世界的な意識を高めようと2009年に立ち上げた。

 アール氏は辺野古・大浦湾一帯の重要性を強調した上で「海の多様な生態系はわれわれの生存の基礎・基盤・支えになる」と強調。新基地建設工事について「かけがえのない自然を大事に思う皆さんが疑問の声を上げる機会だ」とのメッセージを寄せた。