辺野古阻止 北海道でも 小樽の市民団体 県民投票結果に触発


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設阻止を目指す北海道小樽市の市民グループ「ゼロ番地で沖縄について考える会」呼び掛け人の平山秀朋さん(51)=同市=が22日に来県し、25日までの間、辺野古などに足を運んだ。遠く離れた北海道で活動する理由について「沖縄の状況が良くなったと実感できれば自分の地元の問題解決にもつながる」と思いを語った。今後は道庁所在地の札幌市での同様の活動に協力するという。

辺野古新基地建設阻止への思いを語る「ゼロ番地で沖縄について考える会北海道小樽市」の平山秀朋さん(右)と「新しい提案」実行委員会の安里長従代表=25日午前、那覇市おもろまち

 平山さんが会を立ち上げたのは3月末。県民投票で投票者数の7割以上が辺野古埋め立てに反対の意思を示したニュースに接して触発された。

 「辺野古が唯一の解決策」という日米両政府の主張を瓦解(がかい)させるため、普天間飛行場の県外・国外移転を国民的議論に発展させようと活動する「新しい提案」実行委員会に共鳴し、小樽市議会に普天間飛行場の運用停止などを政府に求める意見書の採択を働き掛けた。

 結局、意見書は否決されたが、改めて意見書採択を求める声が上がっているという。さらに札幌市でも同様の動きがあり、平山さんも協力する考えだ。

 平山さんは22~25日の間、辺野古や東村高江を訪問し「やんばるの森、辺野古の海を実際に見た。自然を冒とくしては駄目だ」と思いを新たにし、全国どこでも民主主義が徹底されることを願った。意見交換した「新しい提案」実行委員会の安里長従代表は「本質を突いている」と平山さんの自由や民主主義についての考え方に共鳴を示した。