路面電車を基幹交通に位置づけ 那覇市が計画案作成 モノレールに加え東西の交通軸つくる


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 沖縄県那覇市は次世代型路面電車(LRT)などを市内の基幹交通に位置付け、既存の公共交通も併せたネットワークを構築する「市地域公共交通網形成計画」(交通網計画)の案を作成した。12日に開かれた市都市交通協議会で市が委員に説明した。同計画案で、LRTは真和志地域(寄宮周辺)と県庁・那覇バスターミナル周辺、新都心、県南部医療センター周辺、真玉橋周辺を結ぶ案が示された。

 南北を通るモノレールに対し、LRTで東西の交通軸をつくる。さらに県庁周辺を「中心拠点」、新都心を「副次拠点」、真和志地域を「地域拠点」と位置付けLRTで結ぶ考えだ。

 観光客など利用者の増加が予想される那覇空港と那覇港へは新たな交通軸を設けるとした。具体的な交通機関は未定。

 交通網計画の期間は2020~24年の5年間。委員の意見やパブリックコメントなどを踏まえて19年度内の策定を目指す。LRTの具体的なルートや整備手法、導入時期は未定で、20年度以降、各公共交通関係者らとの合意を形成しながら検討していく。

 市は10年に市交通基本計画を策定し、将来の交通ネットワークの中に「モデル性の高い基幹的公共交通」(モデル交通)を位置付けた。11年にはモデル交通導入に関する市公共交通総合連携計画を策定した。15~17年度にモデル交通としてLRTなどの導入可能性を調査。その結果などを踏まえ、19年度に交通連携計画を交通網計画に改定する。