米軍キャンプ瑞慶覧の一部、3月末に返還 北谷城含む11ヘクタール


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 【北谷】日米両政府が返還で合意している米軍キャンプ瑞慶覧の一部区域が3月31日に返還されることが7日までに分かった。区域内には地方豪族の居城「北谷城」の遺構があり、町は国指定史跡を目指す。

 返還区域は国道58号と県道130号に隣接する約11ヘクタールで、うち6ヘクタールは北谷城が占める。遺構の保存状態が良好という。

 北谷城は、町が1983年度から継続的に調査を続けており、これまで中国産陶磁器や中国銭、本土産陶器などが出土している。城の規模では首里城跡、今帰仁城跡、糸数城跡、南山城跡に次ぐ大きさとみられている。国史跡指定後は石垣などの復元整備を行い、城跡公園としての公開・活用を予定している。

 返還地域の地権者は約140人。野国昌春町長は「地権者と合意しながら適切な運用を進めていきたい」と語った。

 日米両政府は2013年4月に嘉手納より南の米軍基地の返還・統合で合意した。今回の返還はその計画の一環。返還条件である、キャンプ・ハンセンへの海兵隊コミュニティーサービス庁舎の移設が完了したことで実現した。