「那覇みらい支援学校」開校1年延期  建設中の敷地で多数の金属反応


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香

 那覇市古波蔵に建設中の沖縄県立特別支援学校「那覇みらい支援学校」の敷地で多数の金属反応があり、県教育委員会が2021年4月予定の開校を1年延期したことが18日までに分かった。校舎は21年2月末に完成する予定だったが、敷地を掘って確認する作業で完成が同年7月末にずれ込む見込みとなったため、開校延期を判断した。

 県教委によると、同校の敷地面積は1万8千平方メートルで、すべて県有地。以前は沖縄赤十字病院や農林水産省動物検疫所沖縄支所古波蔵検疫場として使用されていた場所で、さら地で県に返却されていた。

 金属反応を確認したのは校舎を建設する元農水省の施設側。くい打ち前に不発弾がないか確認する鉛直探査を3331カ所で行ったところ、6割に当たる2011カ所で異常を確認した。異常は9メートルの深さでも確認されているという。

 県教委によると、これまでの工事で不発弾は見つかっておらず、埋まっている金属が何かは分かっていない。今後、金属反応があった場所を掘削して確認するという。

 同校は小学部、中学部、高等部を設置し、知的障がい、肢体不自由、病弱教育部門に対応する予定。那覇市や豊見城市の一部を通学区域とし、250人程度の規模になる見込み。

 同校の開校により、南部地区特別支援学校の過密解消や、広域の通学を余儀なくされている那覇市在住の児童・生徒の負担軽減につながるとして期待されている。

「那覇みらい支援学校」の完成予想図(県教育庁提供)