辺野古「活断層」断定へ 専門家ら28日から現地調査


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名護市辺野古の新基地建設現場では埋め立ての土砂投入が続く=19日午後、名護市(小型無人機で撮影)

 地質学の専門家らでつくる「沖縄辺野古調査団」(代表・立石雅昭新潟大学名誉教授)が2月28日から3月2日に名護市辺野古の新基地建設予定地周辺を訪れ、地層を調査する。今回の現地調査を通じて、埋め立て予定地を通る辺野古断層について地震を起こし得る「活断層」と断定する見通し。

 昨年3月に初めて沖縄で断層に関する調査を実施し「活断層である可能性が高い」と指摘していた。活断層の近くには原子力発電所などを設置できないことになっており、基地建設についても危険性が改めて示されることになる。県は活断層の存在を埋め立て承認撤回の理由の一つにしている。
 2回目となる今回の現地調査で、活断層と断定できるかどうかさらに詳しい調査を行う。新基地建設予定地近くに存在する2本の断層のうち「辺野古断層」について、立石氏は「活断層である可能性が非常に高い」と説明している。
 もう一つの「楚久断層」は海に続いているため、海底での音波探査を実施しないと確定できないという。今後、県に調査実施を提案する。
 調査団は大浦湾側に存在する軟弱地盤についても、防衛省による恣意(しい)的なデータ除外の問題などを指摘している。防衛省が設置した有識者らの「技術検討会」で地盤改良工事について異論が出ていないことを疑問視し、週明けにも質問状を送る。