普天間所属機の事故、年平均で2.9回発生 12年固定化すれば34回に


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 【宜野湾】名護市辺野古の新基地建設工事が長期化する中、宜野湾市にある米軍普天間飛行場は少なくとも12年は返還されず固定化されるとみられている。市によると、飛行場所属機による墜落といった事故などは1年で平均約2.9回発生している。単純計算で今後12年で計約34.8回の事故などが発生する恐れがある。周辺住民は騒音被害に加え、常に危険にさらされている。

 市のまとめでは同飛行場所属機の事故などは、1972年の沖縄の日本復帰から2019年1月末までに137回発生した。市の基地被害110番に寄せられる航空機騒音や地上デジタル放送の受信障害の苦情は、18年度に684件と過去最高を記録。飛行場は所属機だけでなく外来機の飛来が増え、近年は苦情が増加傾向にある。08年4月から19年1月までの約12年で計4215件の苦情があり、今後12年でさらに増加することも予想される。
 在日米軍を監視する団体リムピース編集長の頼和太郎氏は「辺野古に移ったとしても沖縄の上空を米軍機が飛び続ける限り、不安は必ず残る」と指摘した。