「普天間基地内の立ち入り調査求める」消火剤泡流出で沖縄知事 有害物質含み飛散


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 沖縄県の米軍普天間飛行場から発がん性のある有機フッ素化合物「PFOS」を含む泡消火剤が住宅地などに流出した問題で、玉城デニー知事が11日、書面でコメントを発表。「漏出事故は大変遺憾」としたうえで、沖縄防衛局に対し速やかに泡の回収を求めた。また、基地内の立ち入り調査を求めていく方針を明らかにした。

 知事コメントの全文は次の通り。

1, 昨日、午後6時頃に沖縄防衛局から「普天間基地において米軍が泡消火剤を使用した際にかなりの量が流れた」、「普天間基地において漏出した泡消火剤にPFOSが含まれている。」との情報提供がありました。

2, 近年の沖縄県環境部及び企業局の調査では、普天間飛行場周辺の湧水等や嘉手納飛行場に隣接する河川等から高濃度のPFOS等が検出されており、県から基地への立入調査等を求めているにもかかわらず、米軍はこれまで立ち入りを認めておりませんでした。

3,そのような状況の中で、PFOSが含まれている泡消火剤が漏出する事故が発生したにとは大変遺憾であります。

4,当該事故については、昨日、基地対策課長から沖縄防衛局地方調整課長に対して、基地外へ漏出した泡消火剤を回収すること、基地内にとどまっている泡消火剤についても地下に浸透する可能性があるため速やかに回収することなどを要請したところであります。

5,また、県としましては、漏出先の水路、河川等の水質の調査を行っているところであり、地下水汚染防止の観点から、基地内についても立入調査を求めていきたいと考えております。

6,このような事故は二度とあってはならず、沖縄防衛局に対して漏出した経緯と原因究明及び再発防止策を明らかにするよう求めて参ります。