コロナ感染、沖縄で1日最多10人 知事「家庭で対策を」


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 県は15日、新たに新型コロナウイルスに10人が感染したと発表した。7日の陽性者が12人と発表されたが9人に修正されたため、一日の陽性者数としては15日が最多となる。県内の患者は成田空港の検疫で判明した1人を含む87人。そのほか米軍嘉手納基地内の3人がいる。

 玉城デニー知事は「わずか5日間で感染者が2倍近くになった。3分の1が濃厚接触によるもので、家族への感染も目立つ」と指摘した。体調の悪い家族とは部屋や食事の空間、タオルを別にするなど、家庭内での感染防止策の徹底を呼びかけた。
 県独自の緊急事態宣言の可能性について、大城玲子保健医療部長は「対策本部でその議論はしていない」とした。宣言を判断する基準についても「明確な基準は持ち合わせていない。専門家の意見を聞いた上で検討する」と述べるにとどめた。
 県は軽症者や無症状者のホテル療養に向け準備を進めているが、その際、宿泊施設の名前は公表しないという。「ホテルへの風評被害や患者のプライバシーの問題がある」と説明した。
 15日に感染が判明した10人のうち3人は、すでに陽性となっている人からの二次感染だった。ほかの7人は現時点で感染経路は不明。市町村別では那覇市6人、沖縄市2人、浦添市1人、南部保健所管内が1人。
 感染の広がりに合わせ県の「新型コロナウイルス感染症コールセンター」への問い合わせも増えている。つながりにくい状況が続いており、県は近く回線を3倍にする予定だ。