オスプレイ深夜に集落を低空旋回 高江や普天間


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午後11時前まで集落上空などを旋回していたオスプレイ=12日、東村高江(宮城秋乃さん提供)

 【東・宜野湾】12日午後10時すぎ、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ2機が東村高江で飛行しているのが確認された。住民らによると、同日午後8時前から高江のN4ヘリパッド周辺の集落や森の上を低空で旋回するなど訓練を実施した。2機は同11時前にヘリパッドを離陸し、高江を離れたという。高江区の仲嶺久美子区長は「夜中まで集落の上空を低空で旋回している。住民は不安を抱いており、集落上空を飛行するのはやめてほしい」と話した。

 県と宜野湾市の騒音測定調査によると、オスプレイは12日午後10時57分に普天間飛行場に着陸。上大謝名公民館で同日最大の99・5デシベルの騒音が記録された。市の基地被害110番には苦情が同日で6件寄せられた。宜野湾市では13日も上大謝名公民館で午後10時52分に79・8デシベル、大山で午後11時46分に76・4デシベルを記録した。日米両政府は午後10時から翌午前6時まで米軍機の夜間飛行を制限する騒音規制措置(騒音防止協定)を結んでいるが、米軍が運用上必要だとする訓練は認められており、拘束力はない。

 沖縄防衛局は本紙の取材に訓練内容について「米側の運用に関わることで、承知していない」とした上で、「米側に対して安全な飛行の確保に努めるとともに周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れている」と述べた。