「戦争中、トイレはどうした?」 #あちこちのすずさん 戦争体験の新たな伝え方をオンラインで議論 


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オンラインで開かれた#あちこちのすずさんトークセッション

 映画「この世界の片隅に」の主人公のように戦時下の日常を過ごした人のエピソードを集め共有するNHKの企画「#あちこちのすずさん」の一環として30日、戦争の新しい伝え方の可能性を議論するオンラインイベントが開かれた。沖縄をはじめ全国の新聞社や博物館関係者などが、身近な話題から戦争体験を伝えていく必要性を確認した。

 参加者はグループに分かれ、若い世代にどのように戦争を伝えていくべきかなどを議論した。SNSを活用する、聞き手が主体的になるようにする、などさまざまな提案があった。県内から参加したひめゆり平和祈念資料館の仲田晃子さんは「戦争=悪いこと、それ以上に考えていない人もいる。戦争を具体的に想像してほしい」と話した。その上で、同館を訪れた小学生から「戦争中、トイレの後は何でお尻を拭いていたのか」と問われたエピソードを紹介した。トイレの話題は子どもたちにも想像しやすいことなどから、ジャーナリストの池上彰さんは「戦争の大変さを知る入り口になる」と語った。戦時下のトイレをバーチャル空間で再現するなどの提案もあった。