米軍が廃弾処理 振動と騒音で97デシベル 名護市辺野古などのキャンプ・シュワブで


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 【名護】沖縄県名護市で9日、米軍キャンプ・シュワブ内での廃弾処理とみられる爆発音や振動が確認された。基地に隣接した久辺3区に市が設置した騒音測定器で最大97・8デシベルを計測した。久辺3区の住民のほか、約9キロ離れた中心市街地からも市に騒音や振動を訴える苦情が寄せられた。

 市防災基地対策係によると米軍が今月5日、沖縄防衛局を通じて市に対し、8~12日に「廃弾処理および訓練」を実施すると情報提供をした。9日は久辺3区で午前9時半ごろと正午前から午後1時すぎにかけて、廃弾処理音を計る機器で80デシベル超を7回測定した。午後0時12分に豊原区で97・8デシベルを記録した。80デシベルはパチンコ店内、100デシベルは電車が通る時のガード下に相当する。

 市への苦情は4件で、中心市街地に近い宇茂佐の住民からは「爆発のような音がして窓ガラスが揺れた」との内容が寄せられた。市は10日、廃弾処理が住民生活に支障を及ぼしている旨を米軍に申し入れるよう、沖縄防衛局に要請した。

 沖縄防衛局は10日、本紙の取材に「廃弾処理場を使用する際は住民生活に配慮するよう米側に申し入れている」と答えた。在沖米海兵隊にも質問したが、午後8時現在、回答はない。