アメフトクラブチーム「琉球GUARDIAN LIONS」誕生 来春から米軍基地のリーグへ


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発起人で、「名古屋サイクロンズ」でWRとして活躍していた新城利一郎(左、本人提供)

 屈強な男たちのダイナミックなプレーと緻密な戦術の駆け引きで見る者を引きつけるアメリカンフットボール。2000年代に入り沖縄でも競技の普及を図ろうと、アメフトクラブチーム「琉球GUARDIAN LIONS(ガーディアン・ライオンズ)」がこのほど誕生した。大学卒業後や実業団チーム退団後も沖縄でアメフトを続けたい選手たちの活躍の場を設け、人材育成などの一翼も担う。県内で活動するアメフトチームは琉球大の学生でつくるチームだけだった。新たなチーム結成で迫力あふれる熱い戦いが、沖縄の地で繰り広げられる日がやってくる。

 立ち上げの中心となったのは自身も学生、社会人プレーヤーで活躍してきた宜野湾市出身の新城利一郎さん(35)だ。中京大に進学し大学からアメフトを始めた。パスキャッチのスペシャリストWR(ワイドレシーバー)としてプレーし、2008~13年度には国内の社会人トップリーグ「Xリーグ」に加盟する「名古屋サイクロンズ」で腕を磨いてきた。

「琉球GUARDIAN LIONS」の新メンバーを募集する(右から)新城利一郎さんと仲村あずささん=18日、那覇市の琉球新報社

 退団後は帰郷し、県内唯一の邦人アメフトチーム、琉球大のSTINGRAYS(スティングレイズ)でオフェンスコーチとして、学生たちの技術向上や普及活動などに尽力してきた。

 学生、社会人とアメフトに熱を入れ、退団後もアメフトを続けたかったが、県内に社会人チームがなかった。「それでもアメフトに携わりたかった」と琉大のコーチを快諾した。ただ、自身の中の「まだまだプレーしたい」との闘志を失うことはなく、チームの立ち上げを決意した。

 Xリーグで活躍する県勢選手も増えてきたが、県内の競技人口や練習環境などをみると、未開拓な部分も多い。そうした課題解決のためにも「アメフトを沖縄の地で根付かせ、アメフトの生の迫力、魅力をたくさんの人に知ってもらいたい」と熱い思いを抱く。

 現在はアメフトの公式シーズンが始まる秋に向け、体力づくりや組織体制の強化などにいそしんでおり、来春から米軍基地内のリーグに参戦する予定だ。

「琉球GUARDIAN LIONS」のロゴ

 琉大や九州の実業団との練習試合も検討しており、ゆくゆくは九州の社会人リーグ参入を見据える。「社会人、学生関係なく、まずはアメフトに興味がある人に来てほしい」。年齢制限などは設けず、プレーヤーや賛同者を多く募っている。

 問い合わせはツイッター@GuardianLions43から受け付けている。
  (上江洲真梨子)