悪臭原因は嘉手納基地の生活排水 工事中の仮設管破損、クラサク川へ 米軍「原状回復へ作業」


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汚泥がたまり悪臭を放つクラサク川=6月16日、沖縄市知花

 【中部】沖縄市知花のクラサク川に汚水が流れ込み周辺地域に悪臭を放っている問題で、米軍は18日、米軍嘉手納基地内の汚水管工事中に仮設管が破損し、生活排水が流出したと発表した。仮設管は修復され、流出は止まっている。同基地の第18施設軍は同日、現場を清掃した。

 米軍によると、排水の流出は15日に発覚した。排水に化学物質は含まれておらず、付近の比謝川やその他の水源に影響はないという。米軍は「原状回復に向け、早急な作業を行う」とした。市の担当者は「原状回復が基本だ。県が実施した水質調査や沖縄防衛局からの報告などを確認し、今後の対応を検討したい」と話した。

 クラサク川周辺の地域住民から悪臭について苦情があり、市や県、防衛局の職員らは18日までに現場を確認していた。宇良敢知花自治会長は「危険物ではないとしても、汚水が流出して迷惑するのは基地の外に住む住民だ。夏場で臭いもきつくなるので早急に対応してほしい」と訴えた。