反戦平和の思い、琉球ガラスに込め 首里城公園で文芸展始まる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
反戦や平和への思いを込めた作品を展示した「琉球ガラス文芸展 琉球の言ノ葉」=19日午前10時ごろ、那覇市の首里城公園内首里杜館

 反戦や平和への思いを込めた文芸作品を、琉球ガラスに装飾した作品の展示会「終戦75年平和祈念 琉球ガラス文芸展 琉球の言ノ葉」が19日、那覇市の首里城公園内首里杜館で始まった。21日まで。入場無料。文芸作品をアートとして発信するイベントを企画する六曜社(本社・東京)が主催する。

 全国で短歌、俳句、川柳、詩を楽しむ愛好家らが寄せた約200点の文芸作品を糸満市の琉球ガラス村が皿に装飾した。俵万智さんや宇多喜代子さんら、全国メディア主催の歌壇や俳壇の選者ら10人(うち故人1人)が、同企画のために作った新作など特別出品10作も展示する。沖縄戦がテーマの作品も多い。

 東京大学名誉教授で、NHK俳句の選者も務めた有馬朗人(あきと)さんは「琉球小菫(こすみれ)咲くや 集団自決の地」との作品を寄せた。「絶対戦争を起さないよう全身全霊で努力することを誓おう」とのメッセージを添えた。朝日新聞歌壇の選者、高野公彦さんは短歌「火炎放射器で焼かれし島の人びとの 無声慟哭(どうこく)か 首里城炎上」を出品した。