戦争体験 「もっと語り継ぐべき」63% 若年層約4割は「現在の程度で」 本紙・OTV・JX通信県民意識調査


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 琉球新報社は21日までに、沖縄テレビ放送(OTV)、JX通信社と合同で戦後75年の「慰霊の日」を前に電話による県民意識調査を実施した。

 「戦争体験の継承をどう考えるか」の質問には「もっと戦争体験を語り継ぐべき」だとの回答が最多で63・42%だった。この回答は2015年に実施した調査では75・4%で、前回より約12ポイント低下した。2番目に多かったのは「現在の程度で語り継げばよい」で22・47%。20代は38・89%、30代は37・93%となり、若年層の約4割は「現在の程度でよい」と回答した。

 「もっと語り継ぐべきだ」との回答を年代別で見ると、60代の68・80%が最も高かった。

 前回調査で「分からない」と回答したのは0・4%にとどまっていたが、今回は7・16%に増えた。

 「戦争のことはもうあまり語り継ぐ必要はない」と回答したのは5・17%で前回調査(3・0%)より約2・2ポイント増えた。「戦争のことは一日でも早く忘れるべきだ」との回答は1・79%で前回調査と同水準だった。

 「戦争のことはもうあまり語り継ぐ必要はない」との回答率が最も高かったのは、戦争体験者を含む70代以上で10・68%と唯一2桁台になった。悲惨な記憶を持つ世代の複雑な心境も反映した。一方、70代以上の60・19%が「もっと語り継ぐべきだ」と回答した。