「LGBT当事者が身近にいる社会見ていない」「『多様性』は曖昧な表現」 多様性条例の否決に市民は


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宜野湾市役所(資料写真)

 【宜野湾】「宜野湾市男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」案を否決した29日の市議会には市民ら十数人も訪れ、議論を見守った。

 市民からは、案に反対した主要与党会派に対し「LGBTなどの当事者が身近にいる社会を見ていない」と批判する声があった一方、「『多様性』や『全ての人』などあいまいな表現は疑問だ」と案に慎重な意見もあった。

 LGBTなど性的マイノリティーが生きやすい社会を目指す「ピンクドット沖縄」元代表の金澤友哉さん(56)は、与党会派に対し「(少数者に対する)市民の理解が深まっていることに気付いていない。なぜ反対討論で指摘した部分の修正案を示さなかったのか」と疑問視した。

 市内に住む主婦の女性(55)は「『全ての人たちの平等』という条例案の文言はあいまいだ。もう少し議論してほしい」と話した。