米関連イベントの輸送でハンセン基地から乗客 県聴取にコロナ感染の運転手


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米軍キャンプ・ハンセンのゲート前=15日、金武町

 県によると、15日に新型コロナウイルス感染が確認された沖縄市の80代男性タクシー運転手は、今月3日と4日に基地の外で行われた米国独立記念日関連のイベント参加者を乗せたと話している。男性は日頃から米軍キャンプ・ハンセンに乗務で出入りし、関係者を乗せていた。男性は9日以降仕事を休んでいた。保健所が男性の接触者の調査を進めている。

 米軍が感染者の行動歴や接触者を調査し、これまでに県に提供した情報では、発症する2日前から隔離されるまでの間に基地の外に出た感染者は25人程度。ただ、その中には、今月4日の米国独立記念日のパーティーに参加したという情報はないという。

 感染者の行動歴に基地外のパーティーへの参加がない理由について、県の糸数公保健衛生統括監は「(米兵が)行動歴として話すと罰則があるのではないか」と述べ、罰則を避けるために参加を明らかにしていない可能性を推測した。その上で、米軍関係者と接触があり、心当たりがある県民には検査を受けるよう改めて呼び掛けた。

 米軍の調査によると、米軍関係感染者と濃厚接触した日本人は、10人以内だという。